ラダーレベル別研修(院内留学、指導者育成)

新人看護師育成プログラム レベルⅠ
新人

新人看護師は、根拠に基づいた看護技術を習得し、基本的な臨床実践能力の獲得と看護観の醸成につなげることが求められる。そこで、社会人として基本的マナーを身につけ、責任ある行動がとれる人材を育成する。

この図は、看護師の基本的な実践能力の獲得に関する育成プログラムの構造を示している。図は「課題」「求められる能力」「開発の視点」「育成ツール(プログラム)」という4つの縦のブロックと、「研修項目」という下部の横ブロックに分かれている。 【課題】基本的な実践能力の獲得 【求められる能力】基礎看護技術の習得 社会人としての基本的マナー 看護観の醸成 【開発の視点】根拠に基づいた看護ケアの提供 看護者の倫理綱領に基づく看護実践 接遇の5原則、主体的に学ぶ姿勢 看護職員としての自覚と責任ある行動 看護の視点と優先順位の判断 【育成ツール(プログラム)】基礎看護技術 看護過程展開能力 社会人、専門職、組織人としての基本的な姿勢と態度の育成 安全・感染対策の基本的技術 【研修項目】基礎看護技術:集合研修:酸素療法(高流量)、スキンケア①②、インスリンの基礎知識 部署毎:食事介助、経管栄養、口腔ケア、酸素療法、採血、移乗・移送・移動介助、気管内吸引、エンゼルケア 【研修項目】多重課題・時間切迫シミュレーション(部署毎) フィジカルイグザミネーション 深部静脈血栓症の予防(基礎編) 看護の気づきを深めるナラティブ 静脈注射プログラム(基礎コース) 保全防災訓練 接遇研修 看護の安全、BLS 感染管理(標準予防策) 看取りケア 看護診断(初級・中級)
一人前看護師育成プログラム レベルⅡ
メンバー

一人前看護師は、メンバーの一員として受け持ち看護師の役割を発揮し、専門職として看護独自の視点で、考える力と臨床判断力を身につけることが求められる。そこで、臨床判断による看護実践ができる人材を育成する。また、後輩への技術指導、メンタル面でのサポートができる人材を育成する。

この図は、看護師の実践能力の向上に関する育成プログラムの構造を示している。図は「課題」「求められる能力」「開発の視点」「育成ツール(プログラム)」という4つの縦のブロックと、「研修項目」という下部の横ブロックに分かれている。 【課題】実践能力の向上 【求められる能力】考える力と臨床判断力 リーダーシップ 組織 コミットメント 【開発の視点】考える力と臨床判断力:看護診断、看護過程を踏まえた個別的ケアの実践 専門職としての看護独自の視点と責任:看護独自の視点で全人的に患者の反応・生活過程のアセスメントと診断を行い介入、アウトカムに対する責任と主体性 倫理的視点で問題をとらえる能力 自律的自立の意識を持ち主体性の発揮:看護チームでは自立したメンバーシップの発揮 新人看護師への指導:新人教育サポーターとしての役割発揮 課題達成に向けた自己研鑽、研究的視点での観察 【育成ツール(プログラム)】看護診断力 看護過程展開 重症患者ケア技術 静脈注射教育プログラム リーダーシップの基本 指導力育成 研究的視点 【研修項目】医療倫理 メンタルヘルス フィジカルアセスメント 気管内挿管介助演習 深部静脈血栓症の予防(応用) 静脈注射プログラム(実践指導者コース) 高齢患者の看護 リーダー育成研修(基礎編) 新人教育サポーター育成研修 材料知識習得 看護診断(初級・中級・上級) 避難・誘導訓練 手術室における準備介助実習 倫理事例検討会 レベルⅢ課題レポート
中堅看護師育成プログラム レベルⅢ
リーダー

中堅看護師は、患者ニーズとスタッフの能力を考慮し、安心安全な看護ケアの提供ができるようリーダーとしての役割が求められる。そこで、部署における専門的看護実践と多職種連携を図り、チーム医療におけるリーダーシップが発揮できる人材を育成する。

この図は、チーム医療でのリーダーシップの発揮に関する育成プログラムの構造を示している。図は「課題」「求められる能力」「開発の視点」「育成ツール(プログラム)」という4つの縦のブロックと、「研修項目」という下部の横ブロックに分かれている。 【課題】チーム医療でのリーダーシップの発揮 【求められる能力】看護実践における専門性 倫理的判断力・リーダーシップ・指導力 【開発の視点】看護実践における専門性:看護診断、看護過程をふまえた個別的ケアの言語化 領域ごとの専門性を高めるためのスキルの獲得 患者・家族のセルフケアを確立に向けた指導スキル 倫理的ジレンマの対処 チーム医療におけるリーダーシップ:看護の専門性と自律性 カンファレンスの企画と運営・評価 患者に対する個別性、継続性のある看護実践のマネジメント 後輩を育成するための指導力 看護研究に取り組むためのスキル 【育成ツール(プログラム)】看護診断力 看護過程展開と実践言語化能力 領域別看護実践力(スキルアップ研修プログラム) アドボカシー(人権擁護と主張の代弁) リーダーシップ 指導者育成 看護研究 【研修項目】看護診断事例検討会 事例レポート発表 看護管理概論 倫理事例検討会 災害訓練 看護研究 重症患者ケア(呼吸管理・循環管理) リーダー育成研修(応用編) 専門領域に関する研修(院内外を含む)6時間以上
達人看護師育成プログラム レベルⅣ
コアグループサブリーダー

達人看護師は、組織的な教育・研究活動を主体的に実践し部署目標に貢献できる。また、幅広い視野で予測的判断を持ち看護実践するという役割が求められる。そこで、専門領域における看護実践の役割モデルが発揮できる人材を育成する。また、病院経営の視点で世論のニーズに合わせて自部署で果たすべき役割を理解し、行動できる人材を育成する。

この図は、役割モデルの発揮に関する育成プログラムの構造を示している。図は「課題」「求められる能力」「開発の視点」「育成ツール(プログラム)」という4つの縦のブロックと、「研修項目」という下部の横ブロックに分かれている。 【課題】役割モデルの発揮 【求められる能力】幅広い専門性・予測的判断 看護サービスマネジメント 倫理的判断力 【開発の視点】幅広い専門性と予測的判断:患者に対する個別性継続性のある看護実践 自己の価値観・専門職としての自律性の確立 倫理的視点を持ち、日常の問題点をスタッフにフィードバック 看護マネジメントの発揮:現状把握と課題の明確化 目標設定に向けたPDCAサイクルの実践 担当チームの患者に対する個別性・継続性のある看護実践のマネジメント 病院経営・医療政策・診療報酬制度の理解 労務管理、勤務管理の理解 現任教育のリーダーシップ 専門看護師の探求力:臨床への応用 研究疑問を科学的に探求・まとめる能力 看護研究のリーダーシップ 【育成ツール(プログラム)】アドボカシー マネジメントスキル 指導者育成 看護研究(企画・リーダー) 【研修項目】倫理研修6時間以上 専門領域スキルアップ研修6時間以上 院外管理研修6時間以上 看護サービス管理 災害訓練 倫理事例検討会 組織分析方法 看護研究
この図は、院内留学制度に関する説明図であり、「看護の視野を広げ、自分の看護を深める5日間」をテーマにしている。 【院内留学制度】〜看護の視野を広げ、自分の看護を深める5日間〜 【対象】2年目看護師 【目的】他部署での看護を通して視野を広げる機会となり、自己の看護を深め、今後の看護につなげることができる 【プロセス】情報収集:各部署の大切にしている看護を確認 → 希望部署申請:留学希望部署を3つ選んで申請 → 調整・決定:ニーズに沿ってマッチング、留学先を決定 → 研修スタート:計画書に基づいた実践・学び → リフレクション:看護師長、研修担当者と振り返り ※実施期間は5日間 【サポート体制】 留学生所属部署:留学先部署に関連した学習支援 連絡・報告・相談体制 留学先部署:学習ニーズに合った研修計画を作成 日々の看護実践で学びを支援

看護診断スキルアップ研修

この図は、臨床判断に基づく看護過程の展開を目的とした看護診断スキルアップ研修と指導者育成研修の構造を示している。 【目的】臨床判断に基づく看護過程の展開ができる。 【看護診断スキルアップ研修(初級から上級まで段階を経て修了する)】 初級コース(6時間):目標 看護診断の意味・意義・活用を理解する 中級コース(6時間):目標 アセスメントと診断プロセスを身につける 看護診断に必要な知識を身につける 上級コース(6時間):目標 看護診断の指導・活用に自信をつける 事例検討会(院内):目標 患者の基礎情報から臨床判断、看護診断を活用した個別性のある看護をまとめる力を鍛える 事例発表会:目標 自分の看護実践と看護観を言語化し、他者へ伝える能力を身につける 【看護診断指導者育成研修】 エキスパートナース育成研修:目標 看護診断に対する助言・指導ができる ※看護診断エキスパートナースによる支援