Oさん

褥瘡対策室

入職年度

2008年

看護歴

17年目

琉球大学病院を選んだ理由は?

県外の大学に進学したことで、地元・沖縄の良さをあらためて感じ、Uターンを希望。漠然と大きな病院で経験を積みたいと考えていました。当時は、看護師の配置「7:1」体制が導入され、大学病院や急性期病院でも看護師を多数募集していました。その中でも様々な領域の診療科があり、幅広く学べそうだという印象を受けた当院を選びました。

職場の魅力は?

終末期の患者さんも多い消化器外科病棟では、患者さんとご家族の意見や希望を尊重し、残りの時間を楽しく過ごせる関わり観を学びました。その後、泌尿器・皮膚科病棟で経験を積み、認定看護師を取得。多職種とコミュニケーションを取り、学会発表や院内外で講師を務めるなど組織横断的に活動する中で、自分の意見を持ち、人前に出る苦手意識を克服することができました。

現在の仕事は?

入院・外来患者さんの褥瘡・創傷ケアやストーマケア、院内のスタッフ教育、院内外の看護師の専門的スキル育成、看護学校の講義等を担っています。看護師特定行為研修を受講し、創傷ケア分野のアップデートを図り、特定行為を実施するほか、県内の皮膚・排泄ケア認定看護師と連携し、ストーマケア関連の講習会を開催。オストメイト会に参加し、地域で生活している方の支援にも携わっています。

仕事のやりがいは?

創傷やストーマの専従看護師として活動しているため、ストーマ保有の患者さんと関わることが多く、その中でやりがいを感じることが多いですね。一例として、癌の進行による腸閉塞で何日も食事が摂れずに活気を失われた患者さんが、ストーマ造設後に徐々に食事を摂れるようになり、退院して普段の生活に戻り旅行を楽しむなど、良い方向に回復されていく姿を見ると嬉しく感じます。

印象的な出来事は?

コロナ禍でのイレギュラー対応や集中治療室で不随運動のある患者さんに自作の褥瘡予防クッションを作成したこと、出口部狭窄により通常のストーマ装具では対応できない患者さんに口腔外科の技工室で夜遅くまで装具作成に没頭したことなどが印象深いですね。専門的知識と経験値、自身の器用さを活かしてケア方法や用具を独自に開発し、患者さんに貢献できたことが嬉しかったです。

その経験から心掛けるようになったことは?

患者さんの病状や取り巻く環境の違いにより、病状や治療、今後の暮らしに対する考え方も異なります。個別性をさりげない方法で意図的に把握した上で、患者さんと関わることが大切だと学びました。医療者としての知見を広げ、専門的な対応を図るためにも、常に学習して他者の意見を取り入れることを意識しています。多くの患者さんとの関わりが自身の糧になっていると感じています。

自慢の教育制度は?

看護部理念の「専門的知識に基づいた看護実践を思いやりのこころで提供する」に基づき、様々な教育制度が用意されています。私自身も認定学校での研修中、他府県の研修生から刺激を受け、多くを学びました。また、大学の修士課程での研究テーマを通して、医学研究や医療統計を学ぶこともできました。看護師特定行為研修の教育機関でもある当院には、学びやすい組織風土があります。

休日の過ごし方は?

休日は子どもと遊んだり、趣味を楽しんだりしています。一方、オストメイト会や研究会に参加することもありますね。仕事でのコミュニケーションは、プライベートでの人付き合いにも良い循環を生み、仕事で培った困難を乗り越える強さは、趣味のものづくりやクライミング、トレイルランニング等のトレーニングの継続につながり、上達する楽しみにもなっています。